第24章 雄英体育祭の始まり
−爆豪side−
“体育祭で俺が一位になったら…付き合って欲しい”
こんな言葉、誰かに言う時が来るなんて
自分の口から出るなんて
思ってもいなかった
そんな中あくあは
ポカンと口を開けたままだ。
“付き合って欲しい”
言い方は他にもあった
“俺と付き合え”
とかの方がまだ俺っぽい
それでもこの言葉を選んだのは、
相手があくあだからだろうか
一方的に好意を伝えて
あくあに好きになってもらえるよう
押しまくるという手もある
けどやっぱりそれはあくあを
困らせるだけだ
だから、俺はあくあに、
好きになって欲しい
返事を待つかのようにあくあの方を見ると
まさかすぎる返事が返ってきた
『…えっと…付き合うって……………何に?』
「は……?」
は、いや、は?
いや、流石にそれは鈍感すぎねぇか?!
あくあの事だから鈍感なのは知ってたけど
ここまでとは…
「ハッ…ほんと、だからてめーはいつまでも鈍感女なんだよッ。」
『え、なんかひどいっ!』
「一位取ったらもう一度言ってやるから、それまでに意味考えとけよ」
そう言って俺はあくあに背を向け
会場の方へ戻って行った