第21章 次の訓練は1対1
「よし、じゃあ早速1回戦といこうか!対戦する2名は中央へ、他の人達はこっちのはじのベンチにて観戦!」
オールマイトの合図とともに
スタートした1回戦
私はベンチの端の方で、観戦しながら
どうやったら勝己くんに勝てるかを
試行錯誤していた。
勝己くんの個性は爆破、
個性のタイプが水の私は
どっちかといえば有利なはずだけど
勝己くんの場合はそう簡単にはいかないだろう
多分私の攻撃は簡単に避けられる
正面からただ無闇に攻撃するだけじゃなく、
勝己くんにも通用する戦い方…
そもそも私、
ちゃんと個性制御できるかな…?
この前のUSJでの事があってから
また自信をなくしてしまった。
『う〜ん…』
中々良い戦い方が思いつかなくて
頭をかかえていると
「おい」
その悩みの原因の1つの
本人が目の前に立っていた。
「今、個性ちゃんと制御できるかなぁ…とか考えてただろ」
『えっ?うん、考えてたけど…』
「不安になんのはしょうがねぇけど、手ェ抜くんじゃねぇぞ」
手を抜くつもりはないけど…
全力を出せるかと言われるとなんとも言えない
「もしまた制御できなくなった時は絶対俺が止めてやる。だから、訓練だろうがなんだろうが全力でこい。んで俺はお前に勝つ!」
『勝己くん…。ありがと、私も負けないよ!』
宣戦布告か!?と思いきや
私の不安を取り除くために
わざわざ言いに来てくれたらしい
(勝己くんてば、やっぱりちゃんと優しいんだよなぁ)
そうしているうちに三回戦まで順調に進み
ついに私と勝己くんの番が回って来た
戦闘場所に行くためベンチから立ち上がると
_____________プルルルッ_♬
突然何かの通知音が流れ始めたと思えば
その音の正体は
私のポケットに入っていたケータイだった。