第20章 そんな事、頼んでないのに

–あくあside–




サポー…ト。




サポートって…何…？




つまり…私の個性に彼らを巻き込むって事？




『それ…どういう事ですか』



「君はまだ個性の制御ができていないだろう？だから、これから先もいつまた個性が暴走するか分からない。そこで、君の個性が暴走した時に彼らにはそれを止める手伝いをしてもらうのさ」



『…みんなを私の事情に巻き込むんですか？』





それは、みんな了承しているの？



私のサポートをしたって
メリットなんて何もないし、
危険が伴うだけなはず。




反対するように私がそう言うと、隣にいた消くんが、



「目的はそれだけじゃない。あくあの個性はヴィランにバレれば確実に狙れるがもしどこかで襲われた時もなるべく個性を敵に見せて欲しくない。そんなお前を守る役割でもある。それと、あくあには頼れる相手…本音で話せる相手を増やして欲しいんだ」


真っ直ぐ私を見ながらそう言った。





『なに、それ……私、そんな事頼んでないっ…！！』





消くんは私がそれを望んでないのを
よく知ってるはずなのに
どうしてそうなるの？


私のいない所で
話が進んでいる事に腹が立って、
思わず声が大きくなってしまった。





「…僕も正直反対してる。」




どうすればいいのか分からなくて
困っていた時、寧人がそう言った。


『え…？』