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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第15章 暖かくて、懐かしい。


−NO side−



『私に近づかないで!!』



「大丈夫!?」

と駆け寄って来てくれた
クラスメイトの手を私は
思い切り振り払った。


その理由が分からないクラスメイト達は
余計に混乱してしまう




「おい!あくあ、どうしたんだよ?!」



駆け寄ってくる勝己くんの声が聞こえる


それに、焦凍くんも他のみんなも、




私を心配してくれている…。





でもこの時のあくあには
友達からの呼びかけを聞く余裕なんてなかった



「先生、あくあちゃんが…!!」

「どうした……ってあくあ、まさか…」



クラスメイトの1人が
すぐそばにいた相澤にあくあの
様子がおかしいことを伝えると、

相澤はあくあの姿を
見た途端に顔色を変えた





この光景を見たのは、初めてじゃない。

それはまた、轟も同じだった。




その表情は心配というよりも

驚愕、恐怖、


まるで見てはいけないものを
見てしまった時のような表情で、


その2人だけがこれが今
どういう状況なのかを理解していた




『…っごめん!!』



あくあは目の前に立つ
クラスメイトを押しのけて
入口とは反対方向によろよろと歩き出した


自身の個性で水流を生み出し、
その波に足を乗せ
どこかへ飛んでいったかと思うとと
USJ内の中央の広い場所で立ち止まる




途中でオールマイトと共に
姿を隠しながら入り口方向に
歩いていた緑谷とすれ違ったけど
それを気にしていられる余裕なんてない








---------------君、落ち着いて!!

--------何これ、こんなの見たことない
------------どうしたら止められる?誰か彼女を止められる人は?!

------近づけない限り無理だ!!







私の脳内で再生される、



過去の出来事。









思い出したくない


だからずっと心の奥にしまっておいた









遠い昔の、あの日の記憶。



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