第2章 これが私のスタートライン
−あくあside−
『ふふっ…君面白いねっ!…私、海波あくあ!。君は?』
「えっ、えっと、ぼ、ぼぼ僕は緑谷出久ですっ!」
この子、なんで今更緊張してるのだろうか。さっきはすっごいマシンガントークだったのに別人みたい。でも、私、面白い子に出会っちゃったな。
『よろしくね、出久くん!私時々ここに来てるから、よかったらまた来てね!…あっあと特訓の時間だったのにごめんね?』
「あやまらないで!こちらこそ、ありがとう。海波さん!」
……私は少し考えてから口を開いた。
『…あくあでいいよ?』
「えっ?!と、じゃ、じゃああくあさん!」
『ちーがーう!!さんはいらない!』
「えぇっ?!えと…あくあちゃん!…」
『よろしい!それじゃ、またね!』
満足した私は出久くんとオールマイトに手を振ると消くんの待つ家へと向かった。
こんな早く家に帰るつもりはなかった。
けど、少し答えを見つけられた気がする。
人のために個性を使うこは、とっても素敵なことなんだ。
だから私はこの個性を憎むんじゃなくて、
誰かのために使いたい、今の出来事で少しだけそう思えた気がする。
そう、これが私のスタートラインだ_____________