第23章 同級生⦅五条ver⦆
『そぅですね。五条先輩の時とは大違い』
わざとらしく言うと、「僕だって素直だったと思うよー」と言われた。
『…あの子たちは…、これから先、何かあった時、乗り越えられるかなぁ……………』
呟くように言うと、五条は「大丈夫♪ 僕の生徒だよ♪」と笑った。
その言葉に、なな はジーッと五条を見つめた。
五「何かなぁ? なな??
いくら僕が グッド ルッキング ガイだからって見すぎでしょ」
照れるなぁ、なんて言ってる五条の言葉は無視し、なな は驚いたように話した。
『センパイ、ホント変わったよねぇ』
しみじみ言う なな の言葉に、五条は何か勘づいたようだったが、「そんな事ないよぉ」と誤魔化した。
それから しばらくして、少年院での件を窓の人から聞いた。
なな は急いで五条と1年生の元に向かった。
五条は まだ出張から戻っていなかったが、1年生は治療後だったがボロボロの状態だった。
なな は掛ける言葉が見当たらず、部屋を出た。
そこへ、急いで出張から戻ってきた五条が目に止まった。
『先輩…』
なな の声に振り向いた五条は、独り言のように話し始めた。
五「…俺はこれから悠仁の所に行ってくる…
報告では宿儺が出て、悠仁の心臓を引き抜いたらしい…。
仲間同士の殺り合いの結果じゃないから、安心してよ」
なな は五条を そっと抱き締めていた。
『五条先輩、落ち着いて』