第21章 同級生⦅宿儺 現パロ⦆
なな の肩を抱き寄せたまま、宿儺は フン、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
『宿儺??
…もしかして、ヤキモチ妬いたの…??』
宿儺の顔を覗き込もうと、なな は宿儺の方を向いた。
宿「うるさい、こっちを見るな」
なな のおでこをデコピンした宿儺は、少し照れているように見えた。
『フフ、嬉しいなぁ♡
宿儺がヤキモチ妬いてくれるなんて♪』
ニコニコしている なな に、宿儺は少し考え、言葉を続けた。
宿「そぅだな……
俺は さっきの様子を見せつけられて、嫉妬した。
だから…」
そう言う宿儺の顔を、なな は不思議そうに見た。
宿「なな が本当に俺の事だけが好きなら……
今、この場所で俺にキスしろ」
不敵に口角を上げ、ななの顔を見る宿儺。
『えぇっ?! ココで?!』
宿「どぅした? できぬか?」
なな の様子を意地悪く笑いながら、宿儺は なな の次の言葉を待った。
宿「…なんだ、なな の俺に対する気持ちは その程度のものか」
ハァ…、とわざとらしく ため息をつく宿儺に、なな は顔を真っ赤にしながら、宿儺の服を掴んで、下に引っ張りながら、自分は精一杯爪先立ちをし、宿儺の頬に触れるだけのキスをした。
『これで良いでしょっ?!//』
人が行き交う中で自らキスをする、そんな恥ずかしさから なな は少しだけ眼に涙を浮かべ、顔を真っ赤にしながら宿儺を睨んだ。
『私には宿儺だけだもん』
その行動と言葉が、宿儺を やっと満足させた。