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一緒に夢みませんか?[呪術廻戦]

第19章 惚れた弱味⦅虎杖ver⦆



好きな人ができた時、きっと誰もが思うことがある。
「ずっと一緒にいたい」と。
しかし、自分の命に条件がつけられている時、それは叶わぬ夢であると思い知らされる。

伏黒、釘崎、なな と過ごしす 何気無い時間が愛おしい。

五「みんな思いっきり青春を楽しむんだよ♪」

いつか五条が言っていた言葉。
できる事なら なな に自分の想いを告げ、2人きりの思い出を残したい。

しかし、もし自分の絶命の条件が揃った時。
自分の想いは守る事のできない約束として なな を傷つけるだろう。
自分を「忘れられない存在」にするためには良いかもしれない。
しかし、この感情は「負」である事は間違いない。
好きな人には笑っていて欲しい。
そう考えると自分の想いを告げるべきではない、とストッパーがかかる。

「2人」の思い出としてではなく、「みんな」との思い出として なな の記憶に残りたい。

ベッドで横になりながら、グルグル考えていると、頭の中に声が響いた。

宿「"恋人" が死ぬ。死してなお、相手の記憶に残るのだ。良いではないか」

クックッ、と宿儺は笑った。

虎「…そんな形で なな の記憶に残るくらいなら、はじめから "同級生" のくくりで記憶していてもらいたい」

宿「俺には理解できん。理解しようとも思わん」

虎「好きだから…、この想いは苦しいんだよ…」

ギリ…、と拳を握る虎杖に、宿儺は「フン」と鼻を鳴らした。


*虎杖ver おわり*
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