第16章 言葉足らず⦅虎杖ver⦆
伏黒にジトッと睨まれた虎杖は「何がだよ」と答えた。
伏「お前さっき、釘崎や 月宮 の事見て "フツーの女子高生" って言ってたろ。
さっきのお前の発言、月宮 は引っ掛かってると思うぞ」
虎「え~? 何でだよ。
不味そうにメシ食べるより、旨そうにメシ食べてるヤツの方が良いじゃん」
伏「それは お前の主観だろ。
釘崎や 月宮 の会話聞いた事ないのか?
見た目の会話が多いだろ。
お前がさっき言った言葉の意味は、フツーに捉えれば悪い意味に聞こえるんだよ。だから、さっき 月宮 も返事に困ってただろ」
ぅ"っ、と言葉に詰まる虎杖に、伏黒は言葉を続けた。
伏「お前、今の 月宮 の体型はどぅ思ってる?」
虎「よく食べてる割に細いよなぁ」
伏「…お前…。女子の前で "よく食べる" とか言わない方が良いと思うぞ。
まぁ、月宮 は虎杖が言うように体型 細いだろ。それなのに お前の不要な一言で、ダイエットでもしてみろ」
倒れるぞ、と言うが、
虎「なな にダイエットなんて必要ねぇじゃん」
と言い返す虎杖に、伏黒は頭を抱えた。
☆ ☆ ☆
釘崎の部屋に引っ張ってこられた なな。
釘「なな? 虎杖のバカが言った事なんて気にしちゃダメよ!」
アンタ充分細いんだから!と釘をさす釘崎に、苦笑していた なな だったがポロっと涙を流した。
『でも…ッ。
いつも何か食べてる、って……
それって やっぱり私…… 食べ過ぎてるって事だよねぇ……?』