第16章 言葉足らず⦅虎杖ver⦆
好きな人に言われるとキツいよ…、と泣き出す なな の背中を釘崎は優しく撫でた。
次の日。
なな は、朝食、昼食、夕食の3食とも自室で食べると言い、釘崎、虎杖、伏黒と食事を食べる事を拒んだ。
釘「……虎杖ィ…」
イライラした声で釘崎は虎杖の名を呼んだ。
釘「私が何言いたいか分かる…?」
虎「あのぉ……、ホント……ゴメンなさい…………」
伏黒に忠告されたように、なな がダイエットをしているのは明らかだった。
釘「チッ!
私に謝ったって意味ないわよ!
呪術使えば体力消耗すんのよ! 筋肉バカのアンタでも それくらい分かってると思ったのに!!
なな が倒れたり、呪霊との戦いで支障が出るような事あったら………」
キッ、と虎杖を睨んで釘崎は藁人形とクギを持ち、
釘「…ただじゃおかないから…」
と言い放った。
伏「…今回は虎杖が悪い。
誤解させるような事言ってたからな」
虎「あぁ…、分かってる。
ちゃんと謝ってくる…」
☆ ☆ ☆
コンコン…、控えめに なな の部屋がノックされた。
扉を開けると、虎杖が立っており「ちょっと良いかな?」と言い、なな を外に連れ出した。
虎「なな、誤解させるような言い方して ゴメン!
俺、なな には ちゃんとご飯食べてもらいたい!
幸せそうな なな の顔を見てるのが好きだ。
だから、もしダイエットとかしてるなら必要ないから!」
真っ直ぐな視線で そう言われ、なな は「うん…」と小さく返事をした。