第166章 おいで⦅宿儺ver⦆
宿儺は なな の居る岸まで近づき、もう一度 なな に手を差し伸べた。
「俺と一緒なら怖くは無いだろう?」
『……はい』
照れながら 差し伸べられた大きな手の平に 自分の手を乗せると、宿儺は ひょい と なな を横抱きにして抱き締めた。
『宿儺さま??』
抱き締められたまま なな は聞くと、朱色の4つの瞳に なな を映し、宿儺は フ、と笑った。
「お前は表情豊かだな。見ていて飽きぬ。
なな 、お前は生涯俺だけのものだ」
『もちろんです、宿儺さま』
なな は宿儺の首筋に抱きつくと、空いている方の大きな手で優しく頭を撫でられた。
*おわり*