第164章 束縛カレシ⦅五条ver⦆
五条は にっこり と笑って なな の頭を撫でながら答えた。
「僕は なな の事なら ぜぇんぶ知ってるんだよ♪」
『え??』
五条の意味深な発言に顔をひきつらせる なな 。
「今の時代って便利だよねぇ♪
GPSアプリだっていろんな種類があるんだよ♪
それだけ恋人が何処に居るか心配な人が多いって事だよね♪」
ニコニコしながら話す五条に、釘崎と なな はゾッとした。
「先生、なな さんにGPS付けてるの?」
「うん♪」
『…いつの間に?』
自分のスマホを取り出して、新しくダウンロードされたアプリが無いか確認する なな に、五条は笑った。
「少し前だよ♪
ちなみに なな のスマホにはアプリ入ってないから見つからないよ。僕のスマホでしか管理出来ないから」
五条が機嫌が良かった理由が分かった なな と釘崎は言葉を失った。
『悟、GPSなんて要らないでしょ? 私、何処にもいかないよ?』
「そうよ、なな の事信用してないの?」
そう言う2人に、五条は言った。
「なな の事は信用してるよ。
でも、なな が もし任務先で何かあったらどうするの?
もし連れ去られたら?
男の力だったら なな は勝てないでしょ?
恋人の事をこんなに心配してるのに、そんな目で見ないでよ」
五条がそう言うと、五条のスマホが鳴った。
「伊地知かぁ…」
画面を見て嫌そうに電話に出る五条。