第164章 束縛カレシ⦅五条ver⦆
「♪~♪~♪」
鼻歌交じりで五条が教室に入ってきた。
「センセー機嫌いいね、なんかいい事でもあったん??」
虎杖が聞くと、五条は「いつも通りだよ♪」と答えた。
「さぁ、今日の予定を伝えるよぉ♪」
教台に立ち、五条は いつも通り予定を話し始めた。
☆ ☆ ☆
「なな さん、久しぶり♪」
任務報告に来ていた なな に釘崎が声をかけた。
『野薔薇ちゃん久しぶり』
なな の隣を歩きながら釘崎が「最近、五条先生 機嫌いいのよ」と言った。
『あ~、それ私も思った。
何でだろうね??』
「え? なな さんも知らないの??」
驚く釘崎に なな は苦笑し、『特に変わった事も無いんだよねぇ』と答えた。
「なな ♪」
後ろから なな を呼ぶ五条の声がした。
『悟』
振り返る なな に五条はニコニコしていた。
『悟も任務報告?』
立ち止まって 五条にそう聞くと、「そんなとこかな」と五条が答えた。
「先生よくこんな場所に居ましたね。何か用事でもあったんですか?」
釘崎が そう言うのも無理は無い。
3人が居るのは校門から かなり離れた鳥居の近くだった。
自販機があれば偶然というのもあり得るが、何も無いところに五条は何の用があったのか釘崎は聞いた。
「なな が近くに居るのが分かったから来たんだよ」
平然と答える五条に、釘崎と なな は頭に「?」マークを浮かべた。
「居るのが分かった??」
『なんで分かったの??』