第158章 気にしすぎ⦅虎杖悠仁⦆
2人で画面を見ていると虎杖から【OK】のスタンプが送られてきた。
それから しばらくして伏黒からも【了解】とスタンプが返ってきた。
『2人とも優しいよね』
メッセージ画面を見ながら なな がそう言うと、釘崎は「暇してるんだから良いのよ」と言った。
『明日、パーカー着て行ったら虎杖くんに迷惑じゃないかな?』
「もぅ、なな は気にしすぎ!
好きな服着れば良いのよ!
誰に遠慮する必要あんの?」
もぅ、と ため息をつく釘崎に なな は『でも』と言った。
「大丈夫だって!
アイツの事だから なな とお揃いなら むしろ喜ぶわよ」
『え?』
「…………………⦅ 鈍感ね… ⦆
とにかく! 明日は私のコーデで出掛けるからね!」
パーカーを なな に渡し、釘崎は「今度は私の部屋で私の服選んで♪」と言い なな と部屋を出た。
翌日。
待ち合わせの少し前に男子2人は既に揃っていた。
『おはよー、2人とも急にゴメンね』
男子にそう伝える なな に、「レディーより先に待ち合わせ場所に居るのは良い心掛けよ♪」と釘崎は笑った。
「ん? なな 、今日はパーカーなんだな! お揃い♪」
なな の服を見て虎杖はニコニコしながら言った。
『あ…、うん。パーカーかぶっちゃってゴメンね?』
「何で謝んの? 俺は なな とお揃いみたいで嬉しいよ♪」
素直な虎杖の言葉に なな がホッとしていると、釘崎は「さぁ、行くわよ」と歩き出した。
「ね? 虎杖は気にして無かったでしょ?」