第157章 面白くない⦅宿儺 現パロ⦆
なな side
何か、酔った勢いでとんでもない事を言ってしまった気がする。
タクシーに乗り、1人になった途端に、サァ…、と酔いが覚めていくのを感じながら自分の部屋に戻り、玄関でペタンとしゃがみこむ。
⦅ 私の馬鹿ぁ…… ⦆
ガクッと項垂れているとスマホの画面に新着メッセージの通知。
【無事に帰れたか?
明日、午後6時に公園で待ってる】
公園。
商談後、宿儺さんといつも立ち寄って簡単な反省会をした場所。
私にとって思い出の場所だ。
【ちゃんと帰れました。
とんだ失態をお見せしてしまい、
申し訳ありません。
明日の件、承知しました】
他人行儀すぎたかな、と思えば すぐに既読がついた。
【早く休めよ。おやすみ】
ぁ"あ"…。
もぅズルい…。
優しくされたら好きが止まらないよぉ…。
【おやすみなさい】
既読がついたのを確認してパジャマに着替え、ベッドに入る。
翌日、あまり二日酔いも残らず、ただただ自分の失態ばかりを思い出した。
夕方。約束の時間に遅れないように公園へ向かった。
太陽が少しずつ傾き、夕日が景色を替える中、宿儺さんの後ろ姿があった。
私服なんて初めてだから緊張しながら声をかけた。
「…隣」
それだけ言い、自分の隣を促す宿儺さん。