第157章 面白くない⦅宿儺 現パロ⦆
落ち込んでいると宿儺さんが戻ってきた。
真っ直ぐこっちへ向かってきて、コーヒーをくれた。
『スミマセン…。私から誘ったのに遅くなってて…』
コーヒーを受け取り そう伝えると、宿儺さんは新人くんの席に座り、頬杖をついて こちらを見た。
「あの頃のようだな」
柔らかい表情で私の頭に大きな手が置かれる。
「あの頃は残業なんてほとんど無かったのにな」
ぐりぐり と頭を撫でられ、顔に熱が集まるのを感じた。
『もう終わります!』
私の様子を見ながら宿儺さんは自分の分のコーヒーを飲んでいた。
やっと仕事が終わり、宿儺さんと一緒に居酒屋へ向かった。
『宿儺さんと呑むの久しぶりですね』
お酒を飲みながら そう言うと、宿儺さんも「そうだな」と笑った。
職場では あまり笑ったりしないので、優しい表情を自分に向けられている事に満足する。
「明日からは あの新人も多少は真面目になるだろう」
『そぅですね。宿儺さんの迫力にびっくりしてたようですからね』
ふふ、と笑うと、宿儺さんは口元を隠して頬杖をついてデコピンをしてきた。
「…誰のせいだと思ってる」
『⦅照れてる// ツンデレ//⦆
えへへ、スミマセン』
デコピンされた所を押さえながら笑うと、宿儺さんは フン とそっぽ向いた。
『新人くんに お礼言わなきゃ』
酔いが回ってきたのか、思っていた事が口に出ていたみたいで宿儺さんは「はぁ?」と眉間に皺を寄せた。
『新人くんのおかげで宿儺さんと また呑みに来れたし♪』
グラスの お酒をひと口飲んだ。