第157章 面白くない⦅宿儺 現パロ⦆
なな side
新人の教育係になってから自分の仕事が終わらない。
誰かに相談した訳でもないのに、宿儺さんは私の仕事が間に合っていない事を知っていた。
そして新人くんに注意をしてくれたおかげで今日は自分の仕事がはかどりそう。
勇気を出して宿儺さんにLINEを送り、宿儺さんの様子を盗み見る。
しっかりバレていたようで目がバッチリ合ってしまい、慌ててパソコンに視線を戻した。
スマホに新着メッセージが届き、見れば宿儺さんからだった。
【了解】
一言だけの返事だったが嬉しくなり、終業が待ち遠しくなった。
終業の時刻になり、ちらほらと帰り出す社員。
新人くんも自分の分を終わらせたようで こちらを伺っている。
『終わった?
自分の分が終わったなら帰っていいよ。私ももう少しで終わるから』
そう言うと「…お先です」と席を立つ新人くん。
宿儺さんのデスクへ視線を向けると宿儺さんが居ない。
新着メッセージも来てない。
帰っちゃったかな…?
……自分から宿儺さんを飲みに誘ったのに残業とかあり得ない…。