第150章 付き人の苦労⦅五条ver⦆
泣きそうな顔をして そう言う なな の頭に ぽん と大きな手を置き、五条は くしゃくしゃ と なな の髪を撫でた。
「僕は なな がそう想ってくれるだけで幸せだよ。
それに、発言力のある誰かが僕の味方をしてくれたとしても、おじぃちゃん達の僻みは止まらないよ」
弱い人間なんてそんなもんだよ、と五条は言った。
『でも………。悔しいよぉ………』
堪えきれずポロッと涙を流した なな 。
「僕のために怒ってくれて ありがとね、なな 」
五条は小さな なな の体を ぎゅっと抱き締めた。
*おわり*