第10章 守ってあげる⦅虎杖悠仁⦆
伊「それはダメです。今回の任務は本当に危険なんです。
⦅それに…、もし 月宮 さんの身に何かあったら、私…絶対 夜蛾学長に怒られる……!!⦆」
『でも…』
伊地知を説得しようと粘る なな。
虎「俺たち絶対帰ってくるから…。だから待っててよ、なな。 何かあったら なな の事 守りに来るから」
ニッと笑う虎杖に、なな は渋々 頷いた。
それを見た伊地知は、ホッとし「帳をおろします」と言い、帳をおろし始めた。
『みんな、気をつけてね! 待ってるから!!』
なな は1年生's を送り出した。
釘「カッコつけちゃって…」
ニヤニヤしながら虎杖を肘打ちする釘崎に、虎杖は「うるせぇなぁ」と少し照れていた。
☆ ☆ ☆
伊「今頃、彼らは呪霊と対峙しているかもしれませんね…」
『…はい…』
伊地知と なな は静かに1年生's の無事を願っていた。
☆ ☆ ☆
どれくらい経っただろか。
急に建物の中から足音が こちらに向かって近づいてくる。
伏「伊地知さん、釘崎を早く病院に…!」
『…ッ…野薔薇…!』
ガマの口から伊地知に渡される釘崎は、今にも泣きそうな なな に
「大丈夫よ、なな。これくらい平気…」
と、いつものように強がった。
『でも! 怪我してるじゃん!』
伏「話は後だ」
伏黒がそう言うと、「ワオォーン……」と玉犬が吠えた。
伊地知が釘崎を病院に運び、少年院には伏黒と なな が残った。
『伏黒くんもボロボロ…。大丈夫?』
伏「…あぁ。俺より虎杖が………」