第8章 彼シャツ⦅宿儺ver⦆
伏「先生、教室戻りましょう」
しかし宿儺も五条も組み手を止めようとしない。
伏「ッチ、聞こえてないのか?」
雨足は強くなるばかりだ。
『…っクシュ…!』
伏「月宮 風邪ひくぞ」
伏黒は ふと なな を見て、すぐに視線を反らした。
伏「 月宮…ホント、先に教室戻った方がいいと思う」
なな は不思議そうな顔をしながら、五条に叫んだ。
『もー! いつまでやってるんですか、先生ー!!』
なな の大きな声で、やっと五条と宿儺は手を止め、なな の方を向いた。
五・宿「「?!」」
雨に濡れた なな は着ている黒い服の上からでも分かるほど、カラダのラインがハッキリした状態になっている。
宿「それ以上 なな を見たら その目潰すぞ」
そう五条に釘をさし、宿儺は なな のそばに急いだ。
宿「バカモノめ、服が意味をなしておらん」
宿儺の言葉に首をかしげる なな に、着ていたパーカーを脱ぎながら
宿「自分のカラダをよく見ろ」
と言い、「これでも着ていろ」と付き出した。
宿儺の言葉と行動で なな はやっと自分の状態を理解した。
『ありがと…//』
男物の大きなパーカーを着れば、カラダのラインはなんとか隠せたが……。
五「これ、逆にダメだったパターンじゃない?」
と五条は なな を指差した。
五「いわゆる"彼シャツ"ってやつ?
男はみんな萌えちゃうねー」
伏「あんた 一応教師だろ…、言い方…」
宿「お前ら もう なな を見るな!!」
*宿儺ver おわり*