第8章 彼シャツ⦅宿儺ver⦆
ココは呪術高専のグラウンド。
授業の一環で組み手をすることになった。
五「野薔薇は風邪ひいて休みだから、僕も組み手の相手するからね~♪
誰か僕の相手したい人いる~??」
五条が虎杖や伏黒、なな に問いかけると、想定外の人物が立候補した。
宿「面白そうだ、俺が相手をしてやろう」
ケヒッ、と虎杖の頬から宿儺が目と口を出した。
バチン、とためらいなく自分の頬を叩く虎杖に、五条は「宿儺かぁ」と少し悩んでいる。
宿「俺もたまには小僧の体で動かんと鈍るからな。まぁ、俺は強いから傷を付けられる事もないがな」
虎「つーか、その前に俺が体貸すわけないだろ」
目の前には居ないが宿儺に言うように虎杖は反論した。
五「面白そうだから宿儺と代わっていいよ、悠仁」
虎「えぇ?! いいの??」
五「僕が本気で戦える相手なんて そぅそぅ居ないから僕にもメリットがある♪」
ニコニコして答える五条は、宿儺と組み手をするために柔軟体操を始めた。
『伏黒くん、大丈夫かな??』
心配そうに 成り行きを見守っていた なな と伏黒であったが、ようやく なな が口を開いた。
伏「ま、大丈夫だろ。五条先生だし」
そう言って始まった 宿儺と五条の組み手は攻防一体といった感じだ。
どちらも相手に大きなダメージを与える程の攻撃が繰り出せない。
ポツー… ポツー…
『ん?? 雨かな??』
2人の組み手を中止させるかのように、雨が降り始めた。