第88章 BIRTHDAY⦅五条⦆
なな が五条の部屋に置いていったホットケーキミックスを見つけた五条は、ホットケーキを作る事にした。
五「ん~、たまご? …無いし………
ん~、牛乳?? ……無いし……」
不在にする事が多いため、悪くなりそうな食品は買わないようにしていた五条の冷蔵庫は ほぼ何も無い状態だった。
五「ま、ホットケーキミックスと水だけで何とかなるっしょ♪
できたら なな も誘ってあげよー♪」
なな に何かを作ってあげる、と言う事でやる気を出した五条は水とホットケーキミックスだけでホットケーキを作り始めた。
五「どれくらいでひっくり返すんだ?
まだ早い? ん? 焦げてきた?」
強火で調理したいたため、下の生地が焦げ始め、焦げた匂いがしてきた。
慌てて ひっくり返すが、中心は生のため上手くひっくり返す事が出来ず、半分に折れた。
五「ぁ"ー!!」
舌打ちしながら次に挑戦する五条。
五「……………」
ホットケーキの残骸ばかりが出来上がる現状に、五条はイラつき始めた。
五「……ムカつく。最悪な誕生日だし……」
ごちゃごちゃになった台所から逃げるようにソファに戻るとスマホの着信ランプが点滅している。
見ると なな からだ。
掛け直すと、なな は『もうご飯食べちゃった?』と言った。
五「…朝から何も食べてない」
拗ねた子どものように答える五条に、なな は続けた。
『今から出てこれる??』
五「なんで? なな 予定入ってるって言ってたじゃん」