第88章 BIRTHDAY⦅五条⦆
五「なな ~、久しぶりにデートしよっか」
ニコニコと なな を誘うが、なな に『ゴメン、予定入れちゃった』と断られた五条。
五「えー…、それって断れないの??
今日なんの日か知ってる??」
唇を尖らせ、なな にそう言うが『ゴメン!』と両手を合わせて なな は去っていってしまった。
五「え~…、誕生日なのに ぼっち なの?」
寂しげに なな の後ろ姿を見送り、五条は部屋へ戻った。
五「伊地知 脅してまで休暇にしたのになぁ」
ソファに深く座り、何をするでもなく天井を仰いでいると、暇そうにしていそうな人に電話をかけ始めた。
五「あ! 七海ぃ? 暇でしょ? 遊ぼうよ」
七「あいにく暇ではありません。第一、あなたと私の共通の趣味が無いじゃないですか」
そう言われ、電話を切られた。
五「七海のケチ」
次に電話を掛けたのは。
五「あ、伊地知ぃ? 僕 暇なんだけど付き合えよ」
伊「え?! あ、イヤ私 仕事が入ってまして…」
オドオドする伊地知に、五条は「仕事と俺とどっちが大事なの?」とワケの分からない質問をした。
伊「ぇ"? それは…仕事…ですかね………」
五「伊地知の馬ァ鹿」
ブチ、と電話を切った。
五「あー、つまんない…。なんで なな 、今日予定入れんだよ」
結局、外出する事を諦めた五条は珍しく料理をする事にした。
五「ん~…、あ! ホットケーキミックス♪」