第88章 BIRTHDAY⦅五条⦆
『予定より早く終わったの』
そう言うが、五条はなかなか答えない。
拗ねていると感じた なな は、五条に言った。
『逢いたいなぁ、ダメ?』
甘えるように そう言うと、五条は「仕方ないなぁ」とテレながら答えた。
五条が なな との待ち合わせ場所に到着すると、笑顔の なな がおり、なぜか なな 持参のアイマスクに付け替えさせられた。
そして、なな に手を引かれながら歩いて行くと。
『悟、アイマスク外していいよ♪』
アイマスクを外すと、パン! と大きな音がした。
「五条センセー、誕生日おめでとー!」
担当している高専1年生'sや、2年生、七海に伊地知、家入、夜蛾まで居た。
五「え? ナニ?」
状況が把握できずに居る五条に、なな が皆の元に手を引きながら五条に話した。
『今日、悟のお誕生日でしょ?
悟を驚かせたくてみんなで準備してたの♪』
見れば、手作りの幕や五条の好きなお菓子屋さんのケーキ、お茶やジュースなどがテーブルに並んでいた。
五「じゃあ なな が今日、僕とのデート断ったのってコノ準備があったから??」
『そうだよ♪ びっくりした?』
無邪気に笑い、そう言う なな を見ると五条もつられて笑顔になった。
五「スゴく嬉しい
ありがと、なな、みんな」
*おわり*
*おまけ*
『悟が七海さんや伊地知さんに電話し出した時は焦ったよ』
五「え? じゃあ僕が七海や伊地知に電話した時、あの2人ココに居たの?」
『そうだよ』
五「へぇ~」
乾いた返事で答えながら、五条は伊地知を睨んでいた。
その日の夜、五条の部屋に遊びに行った なな は悲惨な光景の台所を見て絶句した。
*おわり*