第81章 愛情表現⦅五条ver⦆
なな の質問に、五条は ぽかん と口を開けた。
『え? さっき、めぐみ って言ってたから…。
彼女さんじゃないんですか??』
なな の言葉に五条は「あ~」と納得して、なな に先程の電話の要件を教えてくれた。
五「僕が担任してる生徒からの電話だよ♪ ちなみに、めぐみって名前だけど男ね。
仙台の高校に特級呪物が保管されているって情報が入ったから、回収に行かせたんだけど、見当たらないんだって。
だから、それ回収するまで帰ってきちゃダメって言っといた♪」
『生徒が特級呪物の回収って、大丈夫なんですか?』
心配そうに聞く なな に、五条は「そうだねぇ…」と少し悩んでから答えた。
五「さすがに何かあったら心配だから、なな が嫌じゃなかったら明日、僕と一緒に仙台まで行かない?」
『え?』
急な五条からの申し出に、なな は驚いたが翌日の任務も入っていなかったため、五条と同行する事にした。
五「じゃあ、今から泊まれる宿を探そう♪」
平日と言うこともあり、駅の近くでビジネスホテルを見つける事ができた。
五「え~、なんでビジネスホテルなのぉ?
しかも1人1部屋ずつ…。2人で1部屋でも良かったのにぃ」
『初対面ですし』
なな は苦笑しながら五条に そう言い、五条はしぶしぶ自分の部屋に入っていった。
翌日。
朝から仙台に向かうと思っていた なな だったが、五条は「観光しながら行こう♪」と言い出し、結局目的地についたのは夕方になってからだった。