第78章 壁ドン⦅五条ver⦆
高専1年の担任である五条は不在が多い。
そのため副担任の なな は五条よりも生徒と過ごす時間が多い。
その日も五条が出張のため1年生教室で授業をした なな 。
釘「なな 先生って、先生って言うより友達、って感じよねぇ」
『コラコラ、一応 五条先生の代わりで副担任なんだからね』
釘崎にそう言うが、雰囲気が ふんわりしている なな がそう言っても、やはり友達感は拭えない。
虎「なな 先生、授業終わったら みんなで出掛けよー」
釘「原宿!」
出掛ける気満々の虎杖と釘崎。
『仕方ないなぁ』
保護者のような返事をしながら、なな は伏黒に聞いた。
『伏黒くんはどうする?』
伏「…行きます」
『じゃあ、放課後みんなで出掛けよう』
ニコ、と笑う なな に、虎杖と釘崎は「イエーイ♪」と喜んだ。
放課後4人で出掛け、夕飯も食べ門限ギリギリに寮に戻った。
『明日の授業、遅刻しないでよね!』
は~い、とそれぞれ返事が聞こえ、なな も自分の部屋に戻った。
部屋の鍵を取ろうとカバンを見てみると、スマホがチカチカと点滅している。
画面を確認するとLINE通知が数件。
すべて五条からだった。
『あちゃ~、気づかなかったなぁ』
急いで内容を確認すると、出張の任務が早く終ったため今日には戻ってくるという内容だった。
そして、最後のLINEには《なんで既読がつかないの?》だった。
五条は子どもっぽいところがあり、ヤキモチ妬きだ。