第71章 お弁当⦅宿儺・虎杖 双子設定⦆
そして放課後、なな の部屋がノックされ、扉を開けると宿儺が立っていた。
『あれ? 宿儺だけ??』
宿「なんだ、俺だけでは不満か」
ムスッとする宿儺は少し子どもっぽく見え、なな は笑った。
『いつも一緒だから、一緒に来ると思ってただけだよ♪ 上がっていく??』
なな に促され、部屋に上がった宿儺は「そうだ、コレ」と言って弁当箱を手渡した。
見ると、なな が普段使っているものよりふた回りも大きい弁当箱だった。
『よくこんな大きいのあったね』
宿「悠仁が見つけた」
床に座り、お茶を出してくれた なな に宿儺は聞いた。
宿「弁当、3つも作るの大変だろう
作らなくても良いんだぞ」
『大丈夫だよ♪
1つ作るも3つ作るも同じだから♪』
宿「そうか?
ありがとな」
なな の頭を撫で、宿儺は優しく笑った。
宿儺のその表情に、ドキンと胸が高鳴ると ともに顔に熱が集まるのを感じた なな は自分の顔を隠しながら言った。
『キ、キライなものとかアレルギーある?///』
なな の頭を撫でていた手を止め、宿儺は ふむ と悩んでから「無いな」と答えた。
宿「悠仁は何でも食べる
俺も なな が作ってくれたものなら何でも食べる」
と言った。
『ハードル上げないでよぉ』
宿「上げてなどおらぬ。本当の事だ
気持ちを寄せている者から作ってもらったものは どんなものでも旨いだろう
俺だけのものにならぬのが残念だがな」