第71章 お弁当⦅宿儺・虎杖 双子設定⦆
そう言って意地悪く笑う宿儺は、先程の優しい表情ではなく どこか妖艶に見えた。
『宿儺のバカ』
照れ隠しで そう返せば、宿儺からデコピンされた。
宿「2人の時は素直な方が可愛いぞ」
『…もぅ///』
いつの間にか お茶を飲み干した宿儺は「そろそろ帰る」と言って部屋を出た。
宿「また明日な」
ポンポン、と頭を優しく叩かれると なぜだか お弁当作りを頑張ろうと思えた。
☆ ☆ ☆
翌日。
なな は双子用の大きな弁当箱と、普段自分が使っている弁当の計3つを持って教室に来た。
『重い…』
釘「ホントに作ってきたのね、なな」
お疲れ、と声を掛けてくれる釘崎。
伏黒と一緒に教室に入ってきた双子。
『宿儺、悠仁、お弁当はお昼で良いの?
今 渡す??』
虎「ホントに作ってくれたんだ♪
今欲しー♪」
子どものように喜ぶ虎杖と、
宿「俺も今もらう」
少し照れながら言う宿儺。
それぞれに弁当箱を渡すと
虎「ありがとな、なな」
ニッと笑う虎杖。
宿「ありがとう」
照れながらも ちゃんとお礼を言ってくれる宿儺。
双子の反応に、作って良かった、と思った なな は『どぅいたしまして』と笑った。
昼休み。
虎「メシー♪」
ウキウキと なな が作ってくれた弁当箱を開けた。
虎「スゲー! 旨そー♪」
感動している虎杖の隣で、宿儺も そっと弁当箱を開けた。
宿「ん? 同じで良かったのに」
宿儺の言葉に、釘崎と伏黒が双子の弁当箱を覗き込むと。