第57章 鬼ごっこ⦅虎杖悠仁⦆
よーい、スタート!、と声を聞き、虎杖は林の中に消えて行った。
パ「聞いては居たけど…速…」
パンダが呆れながら言った。
五「そろそろスタートになるからね♪」
一同に声をかけ、スタート♪、と合図を出した。
そして冒頭に戻るわけだ。
虎杖を見つけた1年生's が挟み込むが、ヒョイ、とかわされる。
伏「ッチ!」
釘「ちょこまかと…!
虎じゃなくてサルね!」
いつの間にか本気でケイドロに参加している2人に苦笑いしながら、なな は虎杖が逃げた方を見た。
⦅ あっちには2年生が居たはず ⦆
枝から枝に跳んできた虎杖目掛けて、槍が視線に入った。
シュッ、と虎杖の目の前ギリギリを通過する剣先に、虎杖は慌てて後ろへ飛び退いた。
虎「あっぶねぇ! センパイ、せめて棒のほうで攻撃してくンない?!」
俺死ぬじゃん、と真希に反論していると、今度はパンダが攻撃してきた。
とっさに両腕でパンダの拳を受け止める。
パ「イイ反応するじゃん
入ったと思ったんだけどなぁ」
虎杖を殴った拳をヒラヒラと宙に揺らすパンダ。
すると、間髪入れずに狗巻が目の前に現れ、口を隠しているチャックを下ろした。
それと同時に、虎杖の顔には宿儺の刺青が浮かび上がった。
狗「動くな」
狗巻の言霊より少しだけ早く入れ替わったようで、宿儺は 狗巻をパンダめがけて投げた。
宿「なかなか良い連携だったぞ」
ケヒッと笑い、虎杖に戻った。
宿儺から戻った虎杖は、2年生's から離れた。