第42章 宿儺に手紙を書いてみた⦅宿儺⦆
[ 宿儺へ
お手紙を書いてみました。
平安の頃から、文字はどれだけ増えたのかな?
ひらがなは変わらないと思うんだけど、読めない文字があったら教えてね♪
もうすぐハロウィンって言うイベントがあるの。
ハロウィンの日は、私が Trick or Treat って言われたら、お菓子をちょうだいね♪
なな ]
宿「…………………」
読みながら眉間に皺を寄せる宿儺に、なな は『どぅ?』と聞いた。
宿「平仮名と漢字は読めたが、それ以外は分からん。
ただ、なな に甘味を準備しておくのだけは理解したぞ」
五「ココは読めた?」
恐れ知らずの五条が いつものようにヘラヘラと宿儺に聞くと、キッ、と睨まれた。
釘「命知らずがいるわ…」
伏「…馬鹿だ」
五「英語だもん、宿儺に読めるわけないか♪」
宿「…この目隠し殺していいか…」
殺気全開で なな に聞く宿儺に『ダメだよ』と苦笑する なな。
宿「…ところで なな、こんな悪巧みをして俺を辱しめるとは………。
タダで済むと思っていないよな?」
なな の頭を優しく撫でていたと思った その手はいつの間にか、なな の頭を固定していた。
『宿儺、指! 指が私の頭皮に刺さりそうな勢いなんですけど?!』
宿「誰が悪い」
『ごめんなさいぃ』
自分の頭の上にある宿儺の腕を一生懸命退かそうとする なな を、宿儺は目を細めて穏やかな表情で見ていた。
五「へぇ~♪ 宿儺でも そんな表情するんだねぇ♪」