第38章 風邪⦅宿儺&虎杖⦆
なな の言葉を聞き、満足そうに笑った宿儺は自分の左側に なな をおき、なな の腰に手を回して教室の出口に向かった。
釘「コラ宿儺! なな に変な事したら祓ってやるからね!」
釘崎の言葉に、宿儺は ベー と舌を出して教室を出ていった。
その様子を見た釘崎は キー! と両手で自分の頭をガシガシして 怒りを現にした。
伏「やめろよ、ハゲるぞ」
ボソっと言う伏黒に、釘崎は「交流会の時のこと まだ根にもってんの?!」とまた怒った。
☆ ☆ ☆
虎杖の部屋につくと、なな は宿儺に部屋着に着替え、ベッドに入っておくように伝えると、『ちょっと自分の部屋に行ってくるね』と言って出掛けた。
なな に言われた通り、着替えを済ませてベッドで横になっていると やっと なな が戻ってきた。
宿「遅いぞ、何をしていた」
『私も部屋着に着替えてきたの。
あとは、体温計と飲み物も自販機で買ってきた♪』
両手にペットボトルを持って笑うと、宿儺はベッドから起き上がり、なな が抱えていた飲み物を代わりに持ってくれた。
宿「言えば一緒に行ったものを」
『ダぁメ。悠仁は熱あるんだから、宿儺もおとなしくして』
宿儺をベッドに戻し、『悠仁は?』と虎杖の心配をしながら体温計を宿儺に渡す なな。
宿「俺を抑え込もうとしているが、無理のようだな」
ピピピ…と体温計が鳴り、確認すると38.7℃。
『スゴい熱。タオルどこにあるか分かる?』