第38章 風邪⦅宿儺&虎杖⦆
宿儺に聞きながら、タオルを濡らし、おでこにのせる なな。
『風邪薬もあるから飲んで』
自分の部屋から持ってきた風邪薬を取り出し、宿儺に渡す。
宿「俺のこの体には薬など効かんかも知れぬぞ」
そう言いながら、宿儺は すんなり飲んでくれた。
お水飲む? スポドリの方が良い? と甲斐甲斐しく看病をしてくれる なな を見ながら、宿儺は聞いた。
宿「……なな は、小僧の方が好きなのか………?」
『2人とも好きだよ』
そう答える なな だが、宿儺は納得していないような顔をした。
『悠仁にヤキモチ妬いてるの?』
なな が聞くと、宿儺は フン とそっぽ向いたが、薬が効いてきたのか、うとうと している。
『おやすみ、2人とも』
なな に頭を撫でられながら、宿儺は眠った。
次の日。
なな が目を覚ますと、宿儺の刺青は消えていた。
視線を感じたのか、虎杖が目を覚ました。
虎「…なな ……おはよ…」
ボーッとしながら挨拶をする虎杖の おでこに手をあてる。
『熱下がったね』
虎「看病してくれたんだよな、ありがと なな ♪」
ニッ、と笑う虎杖につられて なな も笑った。
***おわり***