第34章 仲間⦅五条⦆
五「今回は俺や傑が近くに居たから助かっただけでしょ?
呪霊に感情移入してしまうなら呪術師止めなよ…」
足手まといになるから……、冷たく良い放たれた現実。
なな は ハッとした。
五条は それだけ言って、治療室から出ていった。
夏「なな ごめんな…。悟わざとあんな厳しい事言ったんだ。分かってやってくれ」
五条を追うように、夏油も出ていった。
治療室に残された なな と家入。
沈黙を破ったのは家入だった。
家「泣くな、なな。 お前はどぅしたいんだ?
優先するのは お前の意思だろう?」
『…ココ(高専)に………居たい…』
静かに涙を流しながら、家入の質問に答える なな の頭を撫でながら、家入は優しく続けた。
家「悟が怒ってる意味分かるよな?」
コクン、と頷く なな。
家「私はさぁ、なな 達みたいに攻撃が得意な訳じゃない。
その分、なな 達が怪我をしてしまった時、自分の知識や反転術式を使って仲間を助けられるように努力する。
足手まといにならないように」
家入の真っ直ぐな瞳を見て、なな は黙って頷いた。
家「今日はもう休みな。
悟に謝るのは明日にする事だ」
ポンポン、と なな の頭を撫で、家入も部屋から出ていった。