第31章 好きって言って⦅五条ver⦆
五「いや~、女子校って初めて入ったけど、共学と変わんないんだねぇ」
高専 教員室にて、五条が夜蛾に活動報告をしていた。
その報告を、ムスッとしたまま聞いていた なな。
『………………』
夜「どぅした、なな」
夜蛾が なな に声をかけた。
『どぅして私じゃなくて悟が女子校に行ったの?』
夜「お前は出張中だっただろうが…
それに、職場に私情を持ち込むな」
正論で返されてしまった なな は、ぅ"っ…、と口をつむんだ。
『…っ!
夜蛾っちのオニ! 悪魔!』
そう言って なな は教員室を飛び出した。
夜「………悟、なな の機嫌を直しておけ」
五「は~い♪」
☆ ☆ ☆
五「どぅしたの? なな」
なな に追い付いた五条が 声をかけると、なな はチラリ と五条を見て、またムスッとした。
『…女子校には若くて可愛い子がたくさん居たでしょうね』
五「なぁに、なな ヤキモチィ??」
ツンツン、と なな の頬をつつく五条にイラッとしながら、なな は ふん、と顔を反対に向けた。
五「もぅ可愛いんだからぁ♡」
『…そうやって、いつも私の事おちょくって……』
なな が 小さくつぶやくと、五条は「ごめんてぇ」と言いながら、なな を抱き締めた。
しかし、 なな は抵抗した。
『離してよ…!』
五「…離さないよ。なな は俺が女子校に行ったのがイヤだったの??」
なな を解放する事なく、五条は真面目な声で なな に聞くと、なな は黙ったまま頷いた。