第30章 好きって言って⦅虎杖ver⦆
やっと虎杖の存在に興味を示した東堂が虎杖の方を向いた。
虎「虎杖悠二」
東「どんな女がタイプだ?」
また出た質問に、なな も虎杖も頭に「?」マークをつけ、小首を傾げた。
東「女の趣味が つまらんヤツは そいつ自身もつまらん。
さぁ答えろ虎杖!
どんな女がタイプだ!?」
虎杖はチラリと なな を見て、少し悩んでから答えた。
虎「俺は………
俺は なな が好きだ!
だから お前には負けたくない!」
その頃、モニタールームでは…。
先程と同じように五条が爆笑し、冥冥に「ねぇねぇ、今の録画出来ない?!」なんて言っていた。
拳を握り、戦いの体制に入る虎杖に東堂は笑った。
東「面白い!
虎杖、なかなか お前は面白い!」
こうして いつの間にか なな 置き去りのまま、虎杖と東堂の肉弾戦が始まった。
どうしようかと思いながら、虎杖と東堂の様子を観戦していた なな の携帯が着信を告げる。
見ると「パンダ先輩」と表示されていた。
パ「あ、なな ~?
ケータイ出られるって事は やっぱ東堂は虎杖が相手してるんだな」
冷静にパンダが分析しながら、なな に指示を与える。
パ「そっち危ないから、東堂の相手は虎杖に任せて、なな は呪霊の方を祓ってくれる?」
『分かりました』
虎杖に悪い気もしたが、なな はその場を離れ、呪霊を探す事にした。
そして、謎の特級の侵入により交流戦は混乱の中、生徒の犠牲者はゼロで済んだのは奇跡だった。