第3章 ユーリ=ノルベルト
私を探していたのはジルだった。
ジル「ブラットの怪我が治ってからですが、またこういうことが無いとも言えません。ブラットには仕事の合間に武術に励んでいただくことになりました。」
キャリー「武術?」
ジル「剣術は得意ではないと言うことなので。簡単な護身術からですが。」
それを聞いて私は意を決して提案した。
キャリー「私も一緒に勉強することは出来ますか?」
ジルは驚きの表情を見せたがにっこりと笑うと言った。
ジル「貴女ならそう言うと思っていましたよ。」
怪我が少し良くなって来た頃、私はブラットと一緒に道場へ来ていた。
人の身体の造りを理解した上で出される技は簡単だが効果のあるもので私は関心するばかりだった。
ブラットも怪我をしていない方の手で練習する。
しっかりと習得すれば相手を倒せないまでも、逃げる時間くらいは出来そうな気がした。
時間が許す限り、2人で練習を重ねた。