第3章 ユーリ=ノルベルト
夜、ベッドの上で枕相手に練習をしていると仕事を終えたユーリがやって来た。
ユーリ「熱心だねー。」
ベッドに腰掛けると私に手を伸ばす。
ユーリ「やってみて?」
キャリー「えっ⁉︎」
私の肩にユーリの手が置かれる。
私は教えられたツボを押した。
ユーリ「…っ!痛っ‼︎」
キャリー「ああっ‼︎ごめんっ‼︎」
ユーリ「凄いね。俺より強くなっちゃったりして。」
苦笑いを浮かべながら手を振る。
ユーリ「ブラットはどう?」
キャリー「頑張ってるよ。怪我をしていない方の手で練習してる。」
ユーリは大きなため息をつく。
キャリー「ユーリ、何かあった?」
ユーリは私をぎゅっと抱きしめた。
ユーリ「ん…。ただのヤキモチ。」
思いがけない言葉にユーリを押し身体を離すと顔を覗き込む。
ユーリ「ブラットってさ、かっこよくない?身体張ってキャリーを守って、もっと強くなろうって素直に努力して。しかも、元俺のポジションだし。」
スッとベッドから立ち上がると髪をわしゃわしゃと掻き私に背中を向ける。
ユーリ「あーっ!もうっ!俺、かっこ悪っ!」
私はベッドに膝で立ち後ろからユーリを抱きしめた。
キャリー「…嬉しい。」
ユーリが振り返り私を見上げる。
私はキスを降らせた。
キャリー「私が触れたいと思うのはユーリだけなんだよ?」
ユーリは目を見開くと納得したように微笑み私の胸に顔を埋める。
ネグリジェの後ろで結んであるリボンを解くとそのまま私を見上げた。
ユーリ「いっぱい触れさせて…。」
肩紐を降ろすとネグリジェがストンと膝下まで落ちた。