●○青イ鳥ノツヅリ箱○●【イケシリ短編集】(R18)
第8章 今宵は桜の木の下で…〈源氏伝/鞍馬/NL〉
「ぁ…っあ…はぁ…っ」
悦びの涙をその頬に伝わせて、紅く火照った満留の顔が、鞍馬の熱を一際甘く撫で上げる。
「ふっ…満留…っ」
「ん、く…っぁ…っ」
堪えず、鞍馬の熱が満留の躰に沈んでいくほどに、満留の躰がさらに震えた。
その内側は熱く鞍馬を溶かし取り込むかのように、ぴくぴくと震え飲み込んでいく。
「くら…まっ…」
「…くっ、…つらい、か?」
頬を流れる涙を、鞍馬の手が拭う。
その手の平さえも、熱い。
「ぅ…ん、んっ!だい、じょうぶ……」
震える手が、鞍馬を求めた。
「ほし、い…よ…鞍馬…っ」
「―――言われるまでもなく…っ」
熱い吐息が鞍馬の口から洩れた次には、満留の片足を鞍馬の肩へと担ぎ上げ、熱を思うさま、満留の奥へと突き立てた。
「―――っっぁぁああっ!!」
腹の奥に、鞍馬の熱く滾ったモノがさらに奥へ押し開くように突き上げていく。
脚を高く抱き上げられて、満留の躰がガクガク揺れて、その唇から嬌声がとめどなく溢れ続けた。
桜吹雪舞い散るその中に、満留の上げる喜悦の声は、瑞鳥の鳴き声の如くに美しく響き流れていった。