第5章 待ち遠しく。 〔山姥切国広/R18〕
来た時は幼い少女だった審神者。
年数を経て少女は娘となり、俺の前に、今、成熟した裸体を晒していた。
「だっ…抱いてっ…まんばくんっ…」
顔を真っ赤にし全身をぶるぶる震わせつつ俺にとんでもない発言をする主に、俺は驚いて目を瞬かせる。
そして慌てて俺が被っている布を、俺は主を見ないようにしながらからだに掛けて言う。
「何を言っている。冗談にもほどがある。早く服を着ろ」
「…じょ、じょう、だん、じゃ…ない…もん…」
主が放つ言葉にその姿を見ないように後ろを向いた俺は、主の気持ちを知ることになる。
「…まんばくん…好きって言ったら…迷惑…なの…?」
「主が…俺を…好き…?」
俺は仕方なく、俺の布をひっかけた姿の主の正面を向く。
「俺は写しだぞ?俺より相応しい刀が、主にはいるんじゃないのか」
俺の言葉にふるふると、左右に頭を振る主。
「写しとか、写しじゃないとか関係ないよ。私はまんばくんが好きなの」
「…しかし…」
俺はどうして良いかわからず横を向くと、すかさず主が言葉を続ける。
「…私のこと、嫌い、なら…そう、言って…そうしたら…あきらめる、から…」