第2章 ××しないと出られない部屋その5 〔大般若長光/R18〕
一体、ここはどこなんだ?
おれは主と一緒に探し物をするために、本丸内の物置に入ったはずだった。
しかし入った途端、勝手に物置の扉が閉まり、瞬間目の前が白くなるほど眩しく光る。
その光が収まると物置にいたはずの部屋は、がらんとして何もない部屋と変化していた。
窓もなく、扉は押しても引いても開かず、主と呆然と立ち尽くしていたところへ、頭上からひらひらと紙が一片降ってきた。
「なんだぁ?」
拾って見るとそれには『どちらかが口淫して絶頂させないと出られない部屋』と書かれていた。
「…こ…こう、い…」
紙を覗き込んだ主は、驚きと羞恥からか焦ったような声をあげた。
「さて、どうするか」
おれは口を開き、主がびくりと硬直したのがわかる。
「おれが主を絶頂させて良いんだが?」
おれは真面目に言ったつもりだが、主はそうは捕らえなかったようだ。
「冗談は止めてください、大般若さん。そのぅ…私でよければ私がやります…」
おやおや、主自らおれに口淫してくれるというのか。
「主は他のやつに口淫したことあるのかい?」