第1章 ぼくを困らせる可愛い主 〔にっかり青江/R18〕
「あ、青江さん。青江さん、髪の毛に何付けてるの?」
ぼくはふふ、と笑うと彼女に顔を寄せて言う。
「教えてあげても良いけど、昨晩みたいになるよ?」
途端、顔を赤くして「え…」と固まる主。
「昨日のきみの蕩けた顔は忘れられないなぁ。もっと見て啼かせたいね。今度は立って後ろから攻めるのはどうだい?」
わざと厭らしい事を言ってみると、昨晩の事を思い出すのか益々顔を赤くして「もういい…」とぼくから離れようとする。
だからぼくは手を伸ばして璃杏が移動出来ないように道を塞ぐ。
「ねぇ、想像したら、今すぐしたくなってしまったよ…」
わざと腰を押しつけると、息を呑む主がいた。
あぁ、ぼくの言葉に翻弄され戸惑うなんて、本当に可愛いぼくの主だな。
そんな彼女を見ていると、恥ずかしがるような言葉や態度でもっと辱めたくなるから、ぼくには困ったところがあるようだ。
ぼくは困り切った璃杏を解放する。
「ふふ、今のは冗談だよ」と言うと、璃杏はほっとしたような表情を見せるから、付け加えておく。
「今は、という事だから、また今夜、二人で気持ち良くなろうか」
「…青江さんてえっち」
主の小さい声が聞こえるけれど、どうみてもぼくによって今夜も乱れること間違い無しって表情しているから、ぼくにとっては抱き甲斐があるねぇ。
<終>