第2章 revenge2
ドラケンさんがいつも彼を学校に連れてってくれるのに・・・。
「兄貴に会いたくねぇ?」
真一郎さんに・・・?
ドラケンさんがタケミチくんも呼んだと言う。
真一郎さんってことは・・・お墓参り?
彼はニコっと微笑んで、ドラケンさんに待っててと言って、私の腕を引いて部屋を出て行く。
「学校行かなきゃ親に連絡行って、連れ戻されちゃうよ・・・。」
「タケミっちが、センコーに休みだって言ってくれてるから。」
悪知恵を働かせるのだけは、頭の回転が早いよね。
そのままお風呂場に連れて行かれて、手際良く制服を脱がせて、湿布や絆創膏等を取っていく。
てゆうか、痛いんだけど。
湿布とか取るの、乱暴過ぎない?
いつもこんな風に取ってるの?
あ、マイキーさんは怪我しないか・・・。
「もう恥ずかしくねぇの?」
腕を腰に回して、意地悪く笑う。
「恥ずかしいし・・・。」
そう腕を押し返しながらそう言うと、腕を掴まれて浴室に連れ込まれる。
洗ってと言って、顔を反らせながら頭を突き出してくる。
今度は子供っぽくなった彼を笑いながら、シャワーを手に持ち、ふわふわの髪にお湯をかけていく。
彼は一通り洗い終わると、浴室から出ていった。
「マイキーさんだって、甘えんぼじゃん。」
急いで髪や身体を洗い終わり部屋に戻ると、ドラケンさんにドライヤーをしてもらっていた。
「あ、星那、ゴムは?」
そう言われて、昨日、彼の髪ゴムを取って腕に着けたことを思い出した。
「濡れちゃった。」
頭に掛けていたタオルで髪ゴムの水気を取っていく。
ダメだ、そんなすぐに乾く訳ないよな・・・。
カバンからシュシュを取り出し渡す。
「いや・・・それは、さすがに嫌だ。」
「えー絶対可愛いのにー。」
口を膨らませながら、シンプルだが真っ赤な髪ゴムを取り出し、ドラケンさんに渡す。
「オレ、赤好きー。」
わがままな王様は、お気に召したようだ。
ドラケンさんに怪我のことを言われ、場地さんにやられたけど仕方なかったのと説明すると、マイキーさんが潰すと言い出したので、2人して必死に止めた。