第1章 revenge1
2人と別れた私たちは、土手を歩いていた。
「タケミチくん・・・マイキーさんはヒナを殺してなんかいない!」
「え?」
「確かにヒナを殺したのは東卍、その総長はマイキーさんだけど・・・あんな人が関係ない人たちを殺すはずがない。」
私が、彼を好きな私が彼を信じなきゃ、本当の彼がいなくなってしまう、そんな感じがした。
「オレも同じこと考えてた。マイキーは不良だけど、悪い奴じゃない。」
タケミチくん・・・。
「絶対に変えようね!あんな腐った未来っ!」
「おう!」
にかっと笑った彼がすごく逞しく見えた。
タケミチくんは決して強い人ではない。
でも心はきっと、強い人だ。
そういえばヒナが、タケミチくんは私のヒーローなんだと言っていた。
ヒナ、私にもヒーローがいるよ。
めちゃくちゃ強くて、優しくて、かっこいい人。
歩いていると、ある3人組の男たちとすれ違った。
1番前を歩いている人に目がいった。
「あれ!?」
「どうしたの?」
いきなり声を上げたタケミチくんに視線を戻らせる。
「ん?なんかどっかで見たことあるような・・・。」
「うん、私も・・・。」
見たことあるような気がするが、思い出せない。
それからタケミチくんが家まで送ってくれて、帰ってきた。
携帯を見ると、先程の2人からメールがきている。
友達だからと、連絡先を交換していた。
先にきていたマイキーさんの方を開いてみる。
《今日、なんで泣いてたの?あ、敬語なしな!ダチだからね。》
それを見て、私はいつ間にか微笑んでた。
私と彼の繋がりが出来た。
昔は出来なかった。
これは神様がくれた、リベンジだ。
腐った人生をもう一度やり直して、最高の未来に変える為に。
《なんでもないよ。ただ・・・貴方の話を聞いて、苦しくなって、嬉しくなっただけ!》
私は貴方の為に何を捨ててでも、救ってやる。
ドラケンさんの方も開いてみた。
《オマエ、マイキーのこと好きなんだな。あと、敬語やめろよ、ダチなんだから。》
なっ、なんでっ・・・知ってんの!?
《何故、バレた・・・!?》
誰にも言わないと返って来たが、なんでわかった・・・?