第2章 revenge2
場地さん、お願いだから・・・やめて・・・。
YESと言わないで・・・。
「あぁ、力を貸すよ、一虎!」
そう言って、頭を下げた。
「場地さん!貴方の為にここまで身体を張った彼の気持ちが、どうしてわからないんですか!?」
千冬の身体をぎゅっと抱き締めて叫ぶ。
「貴方は何をしようとしてるんですか!?」
「黙れ、オレは東卍の敵だ。」
どうして、止められない?
彼が本気でそう思ってないのは、わかってるのに・・・!
場地さんが芭流覇羅に行ってしまう・・・。
沸き立つ芭流覇羅のメンバーたちに、絶望を覚えた。
その時だった、泣き虫の彼が叫んだのは。
「ちょっと待ってください、場地くんはマイキーくんたちと東卍を創ったメンバーなんスよね!?なんで裏切れるんスか!?」
そうだ、いつも最後に何かをやってのけるのは、彼だ。
「マイキーさんは、場地さんのことが大好きなんですよ!?」
「そんなん知らねぇよ。東卍の創設メンバーだから、東卍を裏切らない?冗談言うなよ。こいつも創設メンバーの1人だぜ?」
「一虎さんはなんであんなことをしたんですか!?マイキーさんを喜ばせたかったんでしょ!?場地さんだって、そうでしょ!?」
2人を見て叫ぶと、2人は驚いた顔をして、一瞬固まった。
そして場地さんは、一虎は東卍を恨んでんだよ、そう言って始めた。
マイキーさんは単車はどうしてもバブしか乗りたくないと言って、原チャをホーク丸と名付けて愛車としていた。
中1の夏、シーリングに行き、そのホーク丸がガス欠を起こしてしまい、何故かマイキーさんの横暴で場地さんがガススタに行くことになった。
そこで暴走族に絡まれてしまい、マイキーさんのホーク丸が壊されそうになり、場地さんはボロボロになりながら、身体を張って守った。
そこにマイキーさんが来て、ホーク丸を蹴り飛ばし、何、オレの大事なもん傷付けてんだ!?と言って、場地さんと2人で暴走族を倒した。
その後、場地さんは一虎さんと一緒に、マイキーさんの誕生日プレゼントの為にバブを盗みに行った。
一虎さんはマイキーさんのお兄さんと知らずに、殺してしまった。
それを知った一虎さんは取り乱し、マイキーを殺さないと、そう考えた。
あの日3人は決別したと、場地さんは話した。