第2章 revenge2
「星那、起きなさい!せめて、ご飯食べてから寝なさい。」
母の声に目を覚ますと、彼が私の手を握っていた。
最悪、寝ちゃった。
マイキーさん、気まずかっただろうなぁ・・・。
でも、眠過ぎる・・・。
「お母さん、起こして・・・。」
「何歳だと思ってるの!」
腕を伸ばして、子供のように抱っこを強請った。
「っ!?・・・マイキーさん!?」
「こうして欲しいんでしょ?」
彼が私を抱き締めて起こした。
突然のことに、目が一気に覚めてしまった。
そのまま抱え上げられ、食卓のテーブルに連れて行かれる。
「大丈夫っ!大丈夫だから下ろして!!」
「はい、下ろした。」
と言って、椅子に座らせられた。
恥ずかし過ぎる。
あんな寝惚けて甘えてるところを見られて、彼にあんなことされてるのを見られて、顔も耳も全部熱い。
「大丈夫なの?星那。昔、友達を叩いて泣かせてしまってから、暴力なんて振るえなくなったでしょ?」
「もう2度と譲れないものがあるの。腐った人生をやり直すには、あいつを殺せるくらいの覚悟がなきゃ・・・。」
「なに言ってるの?譲れないもの?人生をやり直す?」
やば、私、なに言ってんだ。
頭おかしい奴だと思われる。
「ごめん、なんでもない!!なに言ってんだろ、私。」
私の子、大丈夫かしら?と、心配された。
もう誰も、傷付かない未来にしたい。
その未来にあいつはいらない。
必ず稀咲を止めなきゃ。
「マイキーくん、星那はね、普通の女の子よりは強いと思うわ。私とお父さんと鍛えたもの。」
それも昔のことだけどね。
強くなりたいと思い両親に頼んだが、数年後に友達を傷付けてからやめてしまった。
「小さい頃に、中学生の不良たちに襲われて助けてもらったみたいなんだけどね、その人のこと大好きになっちゃって、その人みたいに強くなるって。」
やめてよ、恥ずかしい・・・。
そのことを彼は知ってるけど、他の人から言われると、とてつもなく恥ずかしい。
「お母さん、それ・・・マイキーさん・・・。」
「え?」
彼は私をニッコリと笑って見つめてくる。
2人を無視して、ご飯を食べ進めた。