第2章 revenge2
「いやー、バレたかー、ちょっとトイレ探してたら、話し声が聞こえて。」
私も出て、三ツ谷さんの後ろに隠れる。
「ごめんなさい・・・。」
「っ!?・・・星那もいたのかよ。オマエに任せたはずなんだけど。」
やっぱり私はここにいちゃいけなかったんだ。
東卍でも、何でもないしね。
「そうだ、ちょうどいいや。三ツ谷、オマエんとこにタケミっち入れることにした。」
その言葉に、私たちは驚いた。
「タケミっち、今日から正式に東卍のメンバーだ。よろしくな。」
三ツ谷さんがあからさまに嫌な顔をしている。
「よろしくお願いしゃーす。」
タケミチくんが、締まりのない顔でお辞儀した。
「なんで盗み聞きなんてしちまったんだろう・・・。」
タケミチくん喧嘩は弱いもんなー。
でも、タケミチくんが東卍に入ったってことは、動き易くなる。
私も入りたいけど、ムリだろうな・・・女だし、暴力は嫌だし。
さっき思いっ切り、稀咲のこと殴ったけど・・・。
でも、大切な人の為に暴力を振るうことだってあるはずだ。
覚悟を決めたからには、私も戦わなければならない。
「マイキーさん、私も東卍に入れてください。」
「は?・・・いや、なに言ってんの?星那は面白いなー。」
「本気だよ。」
彼が無表情になる。
タケミチくんや三ツ谷さんも止めるが、私は譲れない。
私も東卍に入ることで動き易くなるはずだ。
「女は入れない。弱ぇからな。」
彼に向かって、思いっ切り拳を繰り出す。
躱されたが・・・。
「星那ちゃん!?」
もう一度、拳を振るが躱された。
今度は横腹を目掛けて蹴りを入れるが、止められる。
「なんの真似だ、星那。」
「ひゃっ!?」
持っている私の足を、そのまま引く。
思ったよりも顔が近くなってしまい、ドキドキした。
でも、顔は背けなかった。
「入れて。」
彼の目を真っ直ぐ見つめた。
「はぁ・・・わかった、オマエは今日から、オレの側近な。喧嘩には出るな。」
「嫌、私も一緒に戦う。私のことは守らなくていいから。言ったでしょ、貴方の隣に立たせて、貴方を守らせて。」
彼は好きにしろと言った。