第2章 revenge2
彼は東卍の創設について話し始めた。
「東卍はさ、中1の時、オレとドラケン、三ツ谷、パーちん、場地・・・・・・。」
そこで彼は黙ってしまった。
「その5人で・・・?」
「・・・・・・あぁ。こいつらが集まって、旗揚げしたチームなんだ。」
前に一虎という人も創設メンバーだと言っていた。
もう彼は、マイキーさんにとっていらない人なのかな。
確かに、許せないのはわかる。
でも大切だったはずた。
「三ツ谷さん・・・三ツ谷さんは一虎さんを許せないですか?」
「っ!?・・・そっか、マイキーが・・・。そりゃ、そうだろうな。」
「私も確かに許せないです。大切な人を奪われて、大切な人を傷付けた。でも、マイキーさんが彼を許せないのが、苦しいです。」
一虎さんは、あの人を奪った。
マイキーさんと一緒に、私を助けてくれた人を。
それでも、彼に許して欲しいと思う。
その憎しみを私にちょうだい。
負の感情に飲み込まれないで・・・。
「タケミっち、場地を芭流覇羅から連れ戻してくれ。オレ、あいつのこと、大好きなんだ。頼まれてくれるか?」
彼には場地さんが必要だ。
私も、どうにかしなきゃ。
タケミチくんはそれを快く受け入れた。
でも、1つだけ頼みがあると言った。
「稀咲を、稀咲を東卍から外してください!」
タケミチくんは交換条件を出した。
上手くいけば、稀咲を追い出せる。
「あ?」
マイキーさんを纏う空気がピリついた。
「あいつは・・・稀咲は・・・この先絶対、東卍をダメにしますよ!!」
「いいよ。」
ピリついた空気がふんわりと柔くなり、彼は笑顔を見せた。
「近いうちに芭流覇羅とぶつかる。それまでにオマエが場地を連れ戻せ。オマエが稀咲より役に立つ奴だと証明しろ。」
稀咲がやばい奴だと知りながら、稀咲の力が東卍に必要だと言う。
「オレに交換条件を出したんだ、失敗したら、殺す。」
すごい威圧感だ。
彼は怒ると無表情になる。
それが余計、怖い。
「三ツ谷!!さっきから、何盗み聞きしてんだ?出てこい、オマエの銀髪がチラチラ見えてんだよ!」
バレてた!?
三ツ谷さんはヒョコっと、木の陰から顔を出した。