第2章 revenge2
長い階段を降りていく場地さんを追いかけた。
「場地さん、待っ・・・きゃあ!?」
「わっ、ちょ・・・危ねぇだろ。」
階段を駆け下りたおかげでまた転びそうになった。
場地さんが受け止めてくれたおかげで、転ばないですんだ。
ほら、やっぱり、優しい人だ。
「ありがとうございます。」
「オマエ、マイキーの女だろ、なんの用だ?」
「千冬の従姉妹でもあります。」
たぶん、この人は千冬と親しい人だ。
なんか、そんな感じがする。
私が男に襲われた時に、慰めてくれた千冬にそっくりだ。
「どうして、東卍を抜けるんですか?・・・どうして、タケミチくんを庇ったんですか?」
「オマエに関係ねぇだろ。つーか、庇ったってなんだ、頭湧いてんのか?」
私にはタケミチくんを庇っているように見えた。
場地さんが殴ったことで・・・芭流覇羅に行くと言ったことで、タケミチくんへの意識がみんな、場地さんにいった。
あのままだと、タケミチくんがどうなっていたかわからない。
「私は、東卍を、彼を守りたい。」
「彼?」
「マイキーさんです。」
その為に私はここに来た。
今まで何も出来なかったけど、今回こそは・・・やらなきゃいけない。
「貴方は、マイキーさんが信用してる人ですよね。私は貴方が怖くありません。」
「なに、意味わかんねぇこと言ってんだ?」
たぶん私は、彼が信用してる人は、怖くないんだ。
稀咲の時は、怒りの方が勝ったけど・・・。
「マイキーさんを、千冬を裏切る気はないんですよね。どうして東卍を抜けるんですか?芭流覇羅ってなんですか?」
「質問ばっかりだなぁ。芭流覇羅は東卍の敵だ、そこにダチがいる。」
ダチ?
ダチって誰?
マイキーさんを裏切れる程、その人は場地さんにとって大切な人なの?
場地さんは、私に背を向けて階段を降りていった。
「待ってください、場地さん!・・・っ!?」
ぞろぞろと東卍の人が降りてくる。
どうしよ、怖い・・・。
みんな、東卍なのに・・・。
「星那ちゃん、だったか、こっちだ。」
「っ!!・・・三ツ谷さん?」
手を引かれて、階段の端に連れていかれる。
この人は、大丈夫だ。