第1章 revenge1
「ありがとな・・・タケミっち。」
タケミっちのおかげでケンチンは助かった。
そういえば星那も、愛美愛主との抗争を必死になって止めようとしてたな。
あいつのおかげでもあんのか・・・。
でもあの日から、星那からの連絡がない。
メールも返って来ねぇし、電話も出ねぇ。
「マイキーくん、その、星那ちゃんのことなんだけど・・・。」
「オマエ、あいつに会ってんのか!?」
「え?あ、いや、会ってはないです。ヒナも会えてないって・・・。」
タケミっちのヨメですら、会えてない?
エマも連絡が取れないと言っていた。
「星那ちゃんあの日、祭りに来てて・・・。」
祭りに行っていた?
一緒に回る相手がいないのに、行ったのか?
まさか1人で・・・?
「星那ちゃんは1人でいたんス。そしたら・・・キヨマサくんに・・・。」
「キヨマサがなんだ!?早く言え!!」
「襲われてて・・・たぶん未遂だとは思うんスけど、顔も蹴られて、デコから血が出てました。」
っ!?
ぶっ殺す。
キヨマサ、てめぇはゼッテェぶっ殺してやる。
一緒に行っとけばよかった・・・。
駆け出そうとしたらタケミっちに止められる。
「マイキーくん、星那ちゃんやばいかもしんないっス。星那ちゃん、本当にマイキーくんが大好きで・・・なのに・・・オレが星那ちゃん家に案内します!」
タケミっちは星那ん家、知ってんのか、なんで早く言ってくんなかったんだよ。
タケミっちをバブの後ろに乗せて、案内をしてもらった。
「星那ちゃんは本当にマイキーくんだけをずっと想ってきたんスよ。でも、あんなことになって・・・マイキーくんから離れようとしてるかもしれない・・・。」
星那がオレから離れる?
そんなの許すはずねぇだろ。
オレの隣にずっといるって約束しただろ。
「ここです!」
バイクを止めて、玄関の前に立った。
「じゃあ、オレはこれで・・・。」
「あぁ、ありがとう、タケミっち。」
星那、オレはオマエを離さないっつったからな。