• テキストサイズ

腐った人生をもう一度【東リべ:マイキー】裏

第1章 revenge1


お祭りを楽しむ人の邪魔にならないように注意を払い、ゆっくりと進んでいく。


「あーあ、楽しみにしてたのになー・・・。」


こんなことになるなんて、思いもしなかった。


彼が隣にいないだけで、こんなにも寂しい。


半分くらい歩いたとこで雨が降ってきた。


本当、今日はダメだなー。

お祭りもきっと中止だ。


ここからなら、境内より木陰の方が近いだろう。


走って木の下に行くと、枝と葉が雨を弱めてくれた。


「始めから誘わなきゃよかった。」


「誰だ。」


っ!?

え、なに?


そーっと木の奥を覗いてみた。

そこには東卍の特攻服を着た人が6人と、愛美愛主の特攻服を着た人が1人いた。


「誰だ、オマエ。」


怖い・・・身体が大きくて、眉のところに傷がある。


「キヨマサくん、そいつたぶん、マイキーの女っすよ。」


「あ?マイキーの女?んだよ、ドラケンのじゃねぇのかよ。」


ドラケンさん?

どうしてドラケンさん?

どうして、愛美愛主の人と一緒にいるの?


「まっ、オマエでもいいか、ドラケンとも仲良いだろ。」


何が・・・?

やばい、本能的にそう思った。


逃げようと1歩下がると、腕を掴まれ連れていかれる。


「やっ、離してっ!」


「おい、オマエら、押さえてろ。」


取り巻きたちに身体を押さえつけられる。


「やだっ・・・!!」


どんなに力を入れても意味なくて・・・。


あの日の出来事が頭を過ぎった。

男を知らない私を、知らない男たちが私の身体を貪った。

何年か前の記憶だ。


浴衣の襟元に手を入れられ、バッと開かれた。


「やめっ・・・。」


そうだ、どんなに抵抗したって意味ないんだった。


身体を奪われても、心だけはマイキーさんのものだ。


今度は裾を捲られ、太腿をまさぐられる。

気持ち悪い・・・。


マイキーさんの時はあんなに反応した身体は、今は冷めきっている。


胸に痛みが走った。

噛まれたんだ。

キヨマサと呼ばれていた男に、歯型を刻まれる。


「随分、大人しいな。」


顔を近付けられ、反射的に逸らした。

キスだけは嫌だ。


顎を掴まれ、顔を戻される。


「星那ちゃん!!」


私を呼ぶ声が聞こえた。


/ 297ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp